普段以上に自分の体調が気になる妊娠中、冬が近づくと気になるのが、インフルエンザの予防接種は受けたほうが良いの?そもそも、受けて良いの?ということ。
頼りになるはずの主治医の先生に聞いてみても、「受けたほうが良い」という予防接種推奨派の先生もいれば、「妊婦が予防接種を受けても大丈夫、というデータが揃ってないのでおすすめできない」という否定派の先生もいます。
賛成派の先生も、国内での調査成績が十分ではないからと、やんわりと薦めてくるだけで、なんだか不安を煽りますよね。
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インフルエンザの予防接種は妊婦は受けるべき?
実は日本以外の先進国では、妊婦こそインフルエンザの予防接種を受けるべきだとしていて、最近では日本でも予防接種をしたほうが良い、としているお医者さんのほうが多数派です。
わたしの住んでいるオーストラリアでも、ふだんは予防接種をせずに過ごしていても、妊娠したんだからインフルエンザの予防接種!というところがあり、ほとんどの妊婦さんが予防接種を受けています。
その理由として、妊娠中は合併症を引き起こしやすい、使える薬が限られている、ただでさえ慣れない生活をしているのに更に大変、などがあります。
合併症を引き起こしやすい
妊婦は、インフルエンザに罹ってしまった場合の危険性が一般の成人よりも高く、体力が低下しやすいので、風邪、肺炎、早産などの合併症を引き起こしやすいです。
使える薬が限られている
赤ちゃんへの影響を考え、タミフルなどの薬は処方してもらえない病院も多いですし、とくに妊娠後期になると安全性が高いとされているカロナールも処方していない医師も少なくありません。
インフルエンザを自力で治そうとすると、妊娠していない健康な成人でも軽く一週間は掛かってしまいます。
インフルエンザ生活は辛い
インフルエンザに掛かっている間は体も辛いですが、どうしてももし赤ちゃんに何かあったら…、という心配が頭から離れず、精神的にも辛い日々になってしまいます。
また、産後にインフルエンザに罹ってしまったら、新生児を抱えて高熱と闘うことになりますし、生まれたばかりの赤ちゃんに移してしまいかねないという、危険な状況になってしまいます。
インフルエンザの予防接種が赤ちゃんに与える影響は?
妊婦が予防接種を受けたことによる、赤ちゃんへの悪い影響は確認されていませんが、妊婦が予防接種を受けることによって、お腹の中の赤ちゃんも予防接種を受け取ることができます!
生まれたばかりの赤ちゃんは、生後6ヶ月までインフルエンザの予防接種は受けることができません。しかし、妊娠中のお母さんが予防接種を受けることによって最初の6ヶ月もカバーしてあげることができるんです。
インフルエンザの予防接種は妊娠初期でも受けられるの?
インフルエンザの予防接種を受けられないのは、高熱がある人、重度の急性疾患にかかっている人、インフルエンザワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある人、で、妊婦は含まれていません。
しかし、インフルエンザに限らず、妊娠初期は自然流産が起こりやすい時期なので予防接種は避け、妊娠14週以降の胎児の主要な器官が出来上がった後に受けるのが良いとされています。
まとめ
妊婦にインフルエンザは天敵です。妊娠期間を健やかに過ごすためにも、生まれてくる赤ちゃんの安全のためにも、安全期に入ったら早めに主治医に相談してみることをおすすめします。
また、家族、とくに小さなお子さんがいる場合には、みんなで予防接種を受けてインフルエンザシーズンに備えておくことが大切です。
予防接種を受けることにしても受けないことにしても、手洗いうがい、外出するときはマスクをする、人混みを避けるなど、予防にも気をつけ、元気な赤ちゃんを産みましょう♪