毎年冬になると気になるのが、インフルエンザの流行具合。感染者が咳やくしゃみをして空気中に飛び散ったインフルエンザ菌は、どれくらい生存するんでしょうか?
このページでは、空気中や服などに付着したインフルエンザウイルスの寿命についてまとめます。
目次
インフルエンザ菌の空気中の寿命は?
インフルエンザの寿命は部屋の湿度・温度と密接に関係しています。
インフルエンザの流行がいつも冬場であることから分かるように、インフルエンザが生存しやすいのは湿度、温度ともに低い状態。東京都の1月の平均湿度は35パーセント前後、平均気温は5度前後で、この状態だと全てのウイルスが不活性化するには1日以上掛かると思われます。
(インフルエンザの生存率には紫外線など別の要素も関係してくるので、湿度と温度のみで確実な寿命を図ることはできません。参考程度にご覧ください。)
インフルエンザ菌の空気中の生存率を下げるには?
部屋の中でしたら、湿度と温度を調節するのが効果的です。
ある実験結果では、部屋の温度を21~24度、湿度を50パーセントに保ったところ、6時間後のウイルスの生存率は5パーセント以下になっており、冬場の部屋の湿度、温度もこれくらいかこれ以上に保てれば理想的です。
ちなみに、部屋の温度は21~24度でも、湿度が20パーセントだとウイルスの生存率は60パーセントに跳ね上がってしまいます。いかに湿度が大切かどうかが分かりますね。
インフルエンザが衣服などに付着した場合の寿命は?
空気中のウイルスが飛び散ったり、インフルエンザ感染者がくしゃみをしたときに口を覆った手で触ったりして、周囲の人の髪や衣服、ドアノブ、机などに菌が付着した場合のウイルスの寿命も、湿度や温度に左右されますが空気中に散っている場合と同じだけ生存します。
ウイルスが付着しているドアノブや手すりに触り、その手を洗わないまま目を擦ったり鼻に触れたりすると、健康者もインフルエンザに感染してしまうので、こまめに手を洗うこと、不特定多数の人が触る場所はこまめに拭き掃除をして、できれば消毒もすることが何よりの予防です。
インフルエンザ感染者がいた部屋の菌を取り除くには?
同じ部屋でインフルエンザ感染者と過ごしていて、インフルエンザ感染者がいなくなった後の室内から、一刻も早くウイルスを取り除くには、まずは窓を全開にして換気をし、感染者が触ったものを片っ端から水洗い、もしくは拭き掃除をします。消毒液が使えると更に良いです。
部屋の空気を入れ替えたら、部屋の湿度を50~60パーセントに保っておけば、6時間後にはウイルスは不活性化しているはずです。
掃除をした後に、手洗いうがいをすることを忘れないようにしましょうね。