他の花と混ぜても使いやすいし、シンプルなバラの花束も映えるので、贈り物に人気のバラ。ユリや蘭に比べると、あまり長持ちしないことだけ残念です。
でも、せっかく頂いたバラの切り花、できるだけ長く楽しみたいですよね。自宅にあるものを使って、ちょっと一手間かけてあげるだけで、花瓶のバラを長持ちさせることができますよ!
このページでは、切り花のバラを長持ちさせる方法を紹介します。
目次
バラの切り花って何日くらいもつの?
枝から切ったバラがどれくらい日持ちするものなのかは、バラの種類や季節、お花屋さんに届いたタイミングなどによってかなり違ってくるので、一概に何日!ということができませんが、大まかな目安としては、花屋に届いた日から1週間くらいもつことが多いいです。
わたしは花屋で働きはじめてもうすぐ4年になりますが、花が大きくて高価なバラほど長持ちで、良いものだと2週間弱咲いていることもあるのに対し、安く購入できる花だと、1週間持たずに花弁が茶色くなったり、形が崩れてくるな、という印象を持っています。
また、季節や室温にも大きく左右されます。
冬場には10日以上きれいに咲いているバラでも、夏場には1週間持たずに枯れてしまう、なんてこともあるくらい、多くの切り花は夏には長持ちしません。 できるだけ長く楽しむには?
庭のお花に手を入れるときれいに咲いてくれるように、ちょっとした面倒を見てあげると、花瓶のバラも花を長持ちします。バラを長持ちさせるのにできることを紹介しますので、ぜひ試してみてください♪
バラの花を長持ちさせるには?
バラの花を長持ちさせるためにできるのは、
- 生ける前に余分な葉を取ってあげる
- 水を清潔に保つ
- 茎を清潔にし、頻繁に切り直す
- 水に栄養分を入れてあげる
- 飾る部屋の環境調整
の5つです。ひとつずつ詳しく紹介します。
バラを長持ちさせるには余分な葉を取りましょう
切り花は、主に茎の切り口から水を吸い上げます。
根っこがあったときにはたくさんの水を吸い上げることができたので、葉っぱや蕾にじゅうぶんな水分を取ることができましたが、茎から吸い上げる水だけでは、全てを瑞々しく保つには、残念ながら不十分。
たくさん葉っぱがついていたり、スプレーローズなど小さな蕾がたくさんついているバラでしたら、思い切って取ってしまうほうが、メインの大きなお花が長持ちします。
ただ、すべての葉っぱを取ってしまうと、今度は光合成ができなくなってしまうので、上の方の葉っぱを一塊か二塊残してあげましょう。
もし茶色くなっている花びらがあるようでしたら、その花びらだけ生え際から取ってあげましょう。そのままにしておくと、周りの花びらも徐々に茶色くなってしまうことがあります。
バラを生けている水はきれいに保ちましょう
とくに夏場は水が腐りやすく、腐った水を吸っているとバラも腐ってしまいます。
花瓶の水はできるだけ毎日交換し、花瓶の中も汚れてにゅるにゅるしているので、洗剤をつけたスポンジで洗って綺麗に保ちましょう。
毎日水を変えるのはちょっと面倒くさいな、という場合には、花瓶に10円玉を数枚入れることで、水が濁るのを遅らせることができます。銅イオンに殺菌効果があるんです。
夏場や、それ以外の季節で毎日水を変えられない場合は是非試してみてください♪
また、茎がたっぷり水に使っていると、茎の水に浸かっている部分が腐りやすいので、水の量は底から3センチくらいで、入れすぎないようにしましょう。
バラの茎を清潔にして、頻繁に切り直す
花瓶のなかと同じく、水に浸かっている茎は汚れてにゅるにゅるしてきます。水を変えるついでに、流水で茎を洗って滑りを取ってあげましょう。
また、茎の切り目にも汚れが詰まって、水を吸い上げにくくなってしまいます。
1日1回~2日に1回くらいの頻度で、茎を1~2センチくらい切り落として綺麗な断面にしてあげると、水を吸い上げやすくなります。
茎は斜めに角度をつけて切ることで水に触れる面積が増えるので、たくさん水が吸えるようになります。
バラが枯れないよう水に栄養分を入れてあげる
地面に生えていた時には土から得られた栄養分が、水だけだと全くなくなってしまいます。
一番良いのは切り花用の延命剤を混ぜてあげることですが、頻繁に切り花を飾るわけではないしわざわざ買うのも…、ということでしたら、気の抜けたサイダーを少量混ぜてあげると良いです。
ただ、サイダーを入れると水が汚れやすくなるので、毎日水を変えられない場合は要注意です。
ちなみに、お花屋さんでも使われているおすすめの延命剤はこちら。
バラは枯れにくい場所に飾りましょう
切り花は、室温や風に敏感です。
多くの切り花もそうですが、バラを飾るのに適しているのは、風通しが良くて涼しい薄暗い場所。一般的な家庭の場合、玄関がちょうどいい場所であることが多いです。
逆に避けたいのは、冷房、暖房の風が直接当たる場所や、高温で湿度の高い部屋。温度が高いと、水が濁りやすいという難点もあります。冷暖房の効いた部屋に飾る場合には、直接風が当たる場所は避けて飾りましょう。
バラを長持ちさせるのにお湯や焼くのが良い?
切り花の種類によっては、茎を切ったときに断面を熱湯に浸してから水に入れると長持ちするものがありますが、バラの場合はとくに必要ありません。
これは湯上げという方法で、水を吸い上げる力が弱い花や、茎を切ったときに白い液体が出てくる切り花の場合には効果があります。
バラの切り花を自宅で楽しむぶんには、そこまでやらなくても、毎日水を変えるときに茎を斜めに切ってあげるだけで十分な効果が期待できます。