栗ご飯を作っても何故か変色してしまう…といった経験をされたことはありませんか。頑張って栗をたくさん剥いたのに、栗ご飯が変色して出来上がると残念ですよね。秋の味覚である栗の下ごしらえを覚えておけば、変色の心配なくお裾分けすることもできるようになります。
このページでは、栗ご飯が変色してしまう原因と対策についてご案内します。
目次
栗ご飯の栗が変色してしまう理由
栗ご飯の変色の原因は、タンニンが空気や光に触れて酸化するためです。栗の皮を剥くと指先が黒くなるのもタンニンが原因です。栗の渋皮には、渋い味の原因であるタンニンというポリフェノールが含まれています。動物に食べられないよう身を守るため、栗は渋い味を出しているのです。
タンニンには、コレステロールの排出やメラニンの生成抑制、便秘改善など美容と健康をサポートしてくれる効果があります。そのため、栗の渋皮煮は渋皮に含まれているタンニンをダイレクトに摂取できるため、非常に美容と健康に優れています。
しかし、栗ご飯は栗の綺麗な黄色と白米の白い色が出ることで美味しく見えます。タンニンのせいで薄汚れたような印象になるとガッカリしますね。
栗ご飯が茶色くなるのを防ぐには
表面の渋皮が十分に取り切れていなかったり、灰汁抜きが不十分だとタンニンによって栗の色が変色してしまいます。
栗は、皮を柔らかくして剥きやすくするため、1晩たっぷりの水に浸けておきます。その際に、水に塩を少し加えると変色を防ぐことができます。時間がない時は、ぬるま湯に15分くらい浸けておくだけでも剥きやすさが違います。
そして、渋皮を厚めに剥いたら空気に触れないようにすぐに水を張ったボールに浸けます。ボールの水に色止め効果のあるミョウバンを加えると変色と型崩れを防ぐことができます。ミョウバンは、栗1kgに対して大さじ2杯目安となります。お尻の皮は、渋皮が残らないようにカットすることで、タンニンによる変色が無くなります。
栗ご飯の見た目を色よく仕上げるコツ
栗は硬いので剥くのが難しいですが、手数を少なく面に沿ってスッと剥くと見た目にも綺麗に仕上がります。剥いた時に、綺麗な六角形になっていると本格的に見えます。
それから、栗ご飯は白米と栗を一緒に炊くとご飯全体も変色してしまうので、別々に調理する必要があります。栗は、蒸し器か圧力鍋で蒸しておくことで、ご飯の色を綺麗に仕上げるだけでなく、栗の旨味を実に閉じ込めた状態にできます。炊きあがったご飯に、蒸した栗を混ぜれば時間が経っても変色しません。
また、ご飯を炊く時は、昆布の他にお酒を少量入れると甘味とツヤが出て美味しそうな見た目になります。栗を買ったらその日のうちに食べたくなりますが、じっとこらえて下ごしらえをするのがコツです。
栗ご飯を見た目も美味しくつくるにはあく抜きが重要です!
栗のあく抜きは、水だけでもできます。しかし、色よく仕上げる場合は、ミョウバンがあった方がいいです。それに、水だけだと水を何度も変える必要があり手間がかかります。ミョウバンがない場合は、クチナシの実やレモン汁でも代用できます。
あく抜きの方法とコツを覚えておけば、お正月の甘露煮にも応用することができます。